3.二人の間で
身体中が熱い。
一体何がどうなってこうなってしまったのか。フワフワした頭で考える。
今、俺を後ろから抱きかかえ、胸を弄っているのはイヴァン。
俺の尻に指を突っ込み、内を掻き回すように動かしているのはジュリオ。
二人の間で悶えてるのは
俺だ。
イヴァンのバカが放った余計な一言に反応したジュリオは、
『俺も、いいですよね・・・?』と、何故か目を輝かせ、
『いいわけねえだろ!』なんて言う間もなく俺とイヴァンがいるベッドの脇まで来た。
俺の前ではいつも何だかモジモジしているジュリオも、ここぞ!という時の行動は素早い。さすが殺人マシーン。迷いがないジュリオはもしかしたら最強かもしれない。
そのジュリオが最初にとった行動は、
イヴァンを俺から引き離すことだった。
「イヴァン、ジャンさんから抜くんだ」
結合部を一瞥し冷たく言い放った。
いや、抜くも何も一連の騒ぎで俺もイヴァンもすっかり萎えていて、殆ど抜けかけていたんだが。
とにかくジュリオは珍しく強い口調で俺に覆い被さっていたイヴァンを退かせた。
イヴァンはチッと短い舌打ちをしたが、それでも幹部の順位からしたら上位のジュリオには逆らえず、思っていたよりずっとおとなしく俺から離れた。
ジュリオは出血している俺のハズカシイ場所をマジマジと見つめ、「これ位なら」と呟きながら、内ポケットから小さい包み紙を取り出した。
それをイヴァンに渡す。
「何だ?これ。ヤクか?」
鼻を近付けクンクンと匂いを嗅ぐ仕草のイヴァンにジュリオが黙って頷いた。
「・・・・・ジャンさん・・・・・・に・・・・・・飲ませれば、痛みが、少し和らぐ・・・・・」
「ふーん成程な。よし、俺が飲ませてやる。おいジャン、口開けろ」
ふざけんな。ばーかばーか。んなもん飲まされると判っていて口開けるバカがどこにいるんだよ。俺は薬はやらない主義なんだ。
近付くイヴァンに、
「んんんー!」
唇を噛み締めて嫌だと意思表示する。
「ほらアーンってしろよ」
って、お前がそんなでっかい口開けてどうすんだ?っつーくらいアホ面のイヴァンが俺の鼻を摘んだ。
息ができなくて口開くのを待ってクスリぶち込まれるんだろう。
こりゃ参ったね。
「イヴァン、ジャンさんに飲ませるのは半分位にして・・・・。残りの半分は水で溶かしてココに塗る・・・・・」
ジュリオはそう言いながら、少し裂けた襞をそっとなぞった。
えー、そりゃちょっとそりゃマズイんじゃねーの?上から下からそんなクスリ使われたら、俺、死んじゃうよ?
しかし逃げようにも逃げられない。
何たって俺は後ろ手に縛られたままだし
(縛られるの大好きと言った手前外してくれなどと言えるはずがなかった)
何より戦闘能力の高いこの二人から逃げられる術なんて、俺にはないし。
「大丈夫です、ジャンさん・・・・。強いクスリではありませんから・・・・・・」
いやいやいや、そう言われてもな・・・。
「んんんん!」
「ほら、おとなしく口を開けろって」
「んんーーーっ!」
ああ、もうダメ。これ以上我慢していたら窒息死決定。
空気を求めとうとう開けてしまった口の奥に、粉状のクスリが入りこんだ。
「げほっげほっ!苦っ・・・・!げほげほっ」
変な所に入ってしまい激しく咳き込む。ちくしょ、イヴァンめ。
水!水持って来い!とも叫べないじゃないか。
そしてようやく咳が治まった頃、残りのクスリを水で溶かした液体が、ジュリオの指によって尻の穴に塗られてしまった。
程なくして、熱を持った虫が這い回るようなゾワゾワした感覚に俺の全身は襲われた。
「こ、これ・・・・・なんだ・・・・・・っあ・・・・や・・・・・ジュリオ・・・・・」
縋るようにジュリオを見ると、
「ジャンさん・・・・、もう、痛くない、ですよね・・・・?」
俺の顔を覗き込みながら優しげな表情を浮かべている。
うん。痛くない。確かに痛くないけれど、でも変わりに身体中が痒いんだよ。特に尻の辺り。むずむずする上に熱い。
おまえら、クスリは用量用法を守って正しく使いましょうって言葉知ってっか?なんて軽口も叩けねえほどだ。
「あ・・・・つい・・・・・、中・・・・・、そ・・・・・れに、身体・・・・・変・・・・・」
必死で訴える。
「効き目が早くて・・・・・よかった・・・・・・」
良かったのか悪かったのか分からないが、まぁ確かに痛いより痛くない方が良いに決まってるけど。
むず痒い尻に、何でもいいから突っ込んで内側をゴリゴリと擦ってもらいたい衝動に駆られるなんて、俺だいぶヤバイかもね。
腕を縛られていなかったら、自分で尻に指を突っ込んで掻き回しちまうくらいの事はしていたかもな。
あー、良かった、縛られてて。
緊縛万歳。
そのうちチンコも熱くなってきやがった。
見ると、おいおい、触られてもいないのにどうした、息子よ!
と叫びだしたくなるくらい、チンコは完全勃起していた。
ヤベ・・・・・。こんなの見られたらマズイ・・・・・
そう思い、足に力を入れようとしたんだが。
「おら、もっと拡げろよ」
それは俺の後ろに回り込んでいたイヴァンに遮られた。
イヴァンは俺の足を大きく開き、その上閉じられないように自の足を絡み付け固定した。
開脚された間にあるチンコは勃っていたどころが先端から透明な液を溢れさせていたりして。
「なんだ?おい、もうヌレヌレだな」
後ろから覗き込んだイヴァンが俺の耳をベロベロ舐めながら嬉しそうに言った。
「っは・・・・ぁ・・・・」
「お?ひょっとして耳、弱いのか?」
「・・・・・ふ・・・・ぁ・・・・ダメ・・・・・・」
尖らせた舌を耳の穴に突っ込まれ、思わず身体が跳ねる。
ちくしょー、ビンゴ。
自慢じゃないが俺は耳が弱い。特に、今イヴァンに責められてる左耳。
コソコソ耳打ちするのだって、実はくすぐったくてあまりしたくない行為なのだ。
イヴァンは俺の弱点を見つけたのが余程嬉しかったらしく、執拗に耳をいたぶってくれた。
じゅぶじゅぶと濡れた音がダイレクトに脳に響き、俺はそれだけで軽くイッちまいそうになる。
「なぁ、ここはどうなんだ?」
「ン・・・・はぁ・・・・・」
イヴァンの手が俺の乳首に回された。耳への攻撃はそのままに、今度は乳首を弄る。
「っひ・・・・・んあっ・・・・・・やめ・・・・・・ろ・・・・・・」
あれれ?おかしいぞ。
乳首なんて俺、感じないはずなんだけど、思わず身体が跳ねちまう。
あ、そっか、クスリのせいで敏感になってんだな。
「ん?なんだぁ?どこ触っても感じるのか?おまえ身体中全部性感帯みたいになってっぞ」
そうイヴァンに揶揄されても言い返せない程、俺の身体はどこも敏感で。
じんじんと痛いほど尖りきった乳首をきゅっと抓られると、頭の芯が痺れるくらい気持ちよかった。
先端からトロリと透明な液が流れる。
尻穴にクスリを塗った後、俺の前に立ち、
それまでイヴァンに触られ悶える俺の姿をじっと見つめていたジュリオがそれを指で掬い取りペロリと舐める。
「ジャン・・・さん・・・・、美味しい・・・・です・・・・・・」
「っ・・・」
そのエロい仕草とウットリとした声に俺の身体の熱は更にヒートアップ。
ペロリと舐めた指を、ジュリオは俺の尻の穴にあてがった。
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