「おう、ジャン、ちょっと邪魔するぜ」
「遅くにスミマセン、ジャンさん・・・」
年下組と呼ばれる二人の幹部が俺の部屋に来たのは真夜中過ぎのことだった。
お互い仲間として信頼しているのだろうが、決して仲が良いとはいえない2人が揃って訪問して来た事に
俺は少々驚きながらも、彼らを部屋に招き入れた。
真夜中の来訪者
「んで?2人揃って俺に何の用だ?」イヴァンはといえば、注いだ酒をゴクゴクとまるでミルクのように喉の奥へと流し込でいる。
戸棚からウイスキーのボトルを取り出し、手近にあったコップにドボドボ注ぎながら尋ねた。
「は、はい・・・・・、え・・・と・・・・ですね・・・・・」
余程言い難い事なのか、ジュリオは途中まで言いかけて口篭り、隣にいたイヴァンをチラリと見遣り、
「あ・・・の、俺達、ジャン、さんにお願いがあって・・・・・・」
「お願い?・・・・・俺にか・・・?」
「・・・・はい・・・」
「・・・金ならねえぜ?」
幹部になりたてで、一番下っ端の年中貧乏の俺に、
いいとこのボンボンであるジュリオと、金回りの良いイヴァンが、
そんなお願いに来るはずないと分かっていたが、
何となく重苦しい部屋の雰囲気を変える為、わざと明るい声を出して言うと、
「あ、・・・い、いえ、そうじゃなくて・・・・・」
真面目なジュリオは、俺の冗談に慌てたように首を横に振った。
そんな俺達のやり取りを、それまで黙って見ていたイヴァンが
「まどろっこしいな!」
苛立ったように吐き捨て、手にしたコップをテーブルの上に叩きつけるように置き、
「おい、ジャン。単刀直入に聞くけどよ、てめぇベルナルドとエロい関係だっていうのは本当か?」
捲し立てるように言った。
「は・・・ぁ?・・・お前何言ってんだ?」
内心ギクリとしながら、それが顔に出ないようにとぼけると、
「ルキーノ・・・とも・・・・付き合ってるん・・・・・ですよ・・・ね・・・?」
再び身体が強張るような言葉を、今度はジュリオが俺に投げ掛けた。
「・・・おいおい、ったく、・・・ジュリオまで・・・・・・。ないない、んな事ある訳ねえ」
肩を竦め笑い飛ばしながらも、
―――― ちくしょ、いつ見られたんだ?
俺は内心焦りまくっていた。
2人の言っている事は、真実だ。
俺は、ベルナルドともルキーノとも身体の関係を持っている。
ある時、ベルナルドとルキーノに同時に言い寄られ、どちらか選べと迫られた。
どっちも選べねぇ、つーか選ぶも何も俺は男だと、突っぱねると、
それまで張り合っていた2人は顔を見合わせて結託し、半ば拉致るように俺をホテルの一室に閉じ込め、
受身の良さを情熱的に且つねちっこく、この身体に叩き込んだのだ。
男の味をしっかりと植え付けられたおかげで、
俺の身体は同性でしか達することができなくなってしまった。
こんな事は誰にも言えないし、知らない。俺の身体を作り変えてしまった2人以外には。
その日以降、俺は身体が疼くと、ベルナルドかルキーノのどちらか、
または3人一緒にベッドの上で縺れ合うという
歪んだセックスライフを過ごしている。
「全否定かよ・・・」
フン、と鼻を鳴らし、イヴァンが俺に詰め寄る。
その迫力に思わず後退してしまったのは、嘘を吐いている後ろめたさからだったのだろうか。
但し、後退できたのは一歩だけだった。
いつの間に移動したのか、俺のすぐ後にはジュリオがいたのだ。
「おい、押さえとけ」
イヴァンが言うと同時に、
「ジャンさん・・・・、スミマセン・・・・・・」
小さな声がして、ジュリオが素早い動きで俺を羽交い絞めにした。
強い力・・・という程ではないが、振り解けない強さである事だけは確かだ。
「おい、ジャン・・・」
ジュリオの拘束に身動きが取れない俺の前に、イヴァンが立ちはだかった。
「なぁ、あいつらには犯らせてんだろ?だったらよぉ、俺達の相手もしてくれてもいいんじゃね?」
俺の顔を覗き込みながらイヴァンが言う。
「馬鹿か。俺は男娼じゃねえ。犯りたいんだったら他を当たれよ」
目の前の男をきつく睨み上げると、イヴァンは怜悧な笑みを浮かべ、俺の顎を掴んだ。
「ふぅん、年下は好みじゃない・・・ってか?」
「そういう問題じゃねえっ!いいから放せよ!」
「ジャン・・・さん、暴れないで下さい・・・・・」
「つっ・・・・」
暴れる俺の身体を押さえつけるジュリオの腕に少しだけ力がこもり、思わず呻き声を上げる。
「す、すみません、痛かった・・・ですか・・・?」
申し訳なさそうな声が後から聞こえた。
「・・・ジュリオ・・・・、謝るくらいなら、この腕放してくんね・・・?」
ジュリオさえ説得できれば、この場面を打開することも可能だと思い、そう言ってみたのだが、
「・・・・・それは・・・・・できません・・・・」
思いの外きっぱりと断られ、俺は焦燥を募らせた。
「おとなしくしてりゃ、気持ちよくさせてやるからよ」
「や、やめろ・・・・っ・・・・!」
就寝前で、Tシャツにスウェットというラフな格好をしていた俺のズボンを
イヴァンは苦もなく引き下げると、下着の上から俺の股間を弄り始めた。
「っぁ・・・・、お、おい、マジでやめろって・・・・・・・っ!」
揉み込んだり上下に動かし擦ったりと、その手は誰かと比べるわけではないが、乱暴で拙い。
しかし、確実に俺を追い詰めていく。
腰を引いて逃れようにも、後にジュリオがいてそれもままならず、
布越しに容赦なく与えられる刺激に、性器は徐々に変化を始めた。
「なぁ、でっかくなってきたぜ?」
「っ・・・く・・・・・・さわんな・・・・・」
「触んなって言ってもよぉ、気持ちいいんだろ?」
面白がっているような口調で、無遠慮にぐいぐい揉みこんでくるイヴァンの指先に、
羞恥と快感がごちゃまぜになった俺の身体は熱くなる。
「さきっぽも濡れても来たみてえだし」
「・・・・・ぁ・・・っ」
カリカリと性器の先の引っ掻くようにされて、思わず短い喘ぎが漏れた。
「見ろよ、染みがどんどん広がってくぜ?」
見ろと促され下に目を向けると、下着の色がそこだけじんわりと濡れて濃くなっているのが目に入り、
あまりの羞恥に思わず目を背ける。
「くそっ、てめぇエロすぎだぜ・・・」
「ぅあ・・・・・っ!」
性急に下着を下ろされて、今度は直接握られ愛撫される。
上下に擦られ、時折小さな窪みを抉るように弄られると
俺の足は快感にガクガクと震え出した。
ジュリオに縫いとめられていなければ、とっくに床にへたり込んでいただろう。
もう立っているのがやっと。そんな状態を見て取ったのか、ジュリオは俺を抱いたまま床に座り込んだ。
イヴァンは「おい、急に動くんじゃねえ」と文句を言っていたが、
ジュリオが俺の足首に絡まるようにしていた布切れを器用に抜き去り、
両足を思い切り拡げた体勢を取らせると、それ以上何も言わず、
再び俺の剥き出しの下半身に手を這わせてきた。
「っああ・・・・・っ・・・・」
シャツの裾からジュリオの手が忍び込み、小さな突起をくりくりと捏ね回す。
「や・・・・・だ・・・・・」
「や・・・じゃない・・・ですよね・・・・?こんなに硬く尖ってる・・・・」
「すっげ。ジュリオが乳首弄りだした途端カウパーが溢れてきやがった・・・。乳首、開発済みってか?」
「・・・やっ・・・・・ぁ・・・・・・んん・・・・・っ・・・・」
「へっ、気持ち良さそうな面しやがって・・・」
「あ、あっ・・・・・・ひ・・・ぁ・・・・・ぁ・・・・・んん・・・・っ・・・」
言葉で嬲りながら性器を扱くイヴァンと
「ジャンさん」と、耳朶を食みながら囁き、胸の飾りを弄り回すジュリオ。
2人に挟まれた俺の口からは嬌声しか出ず、
「・・・ぁ・・・・、ああ・・・、や・・・っ・・・・、も・・・・・・・、い、いく・・・・・」濡れたその指を、つぷりと後の穴に潜り込ませた。
「イけよ・・・」
興奮に掠れた声と共に扱く手のスピードが増したイヴァンの手の中に、
俺はドクドクと白濁を放った。
「まだ終わりじゃないぜ?てか本番はこれからだからな・・・」
イヴァンは手に付いた俺の精液を、晒し出している尻の穴に塗りつけ、
「っああ・・・・っ」
「あっちいな、お前ん中・・・・・、てか、あいつらとヤリまくってる割には結構キツイな・・・」
入り口を広げるようにグリグリと回転させながら侵入してくる。
「・・・なあ、どこがイイんだ?」
丹念に腸壁を探りながら蠢く指に戦慄する。前立腺を探り当てられたら、
きっと自分はあられもない声を出して善がってしまう。
それだけじゃない。
慣らされたこの身体は、
浅ましく排泄器官に男を欲しがり、淫らに腰を振ってしまうかもしれない。
年下の二人にそんな姿を見られるのは恥ずかしい。しかし。
「・・・もうやめっ・・・ん・・・・っ、あっ・・・・、あああっ・・・!」
鋭い快感が下半身を襲った。
イヴァンの指が前立腺を掠めたのだ。
「ん?」
「っ・・・・はぁ・・・・・っ」
気付かれたくなくて声を押し殺そうとした。が、
「・・・もしかして・・・、ここか・・・?」
「・・・・ち、ちが・・・・、ぁ・・・ん・・・・くっ・・・・・・・・んん・・・・・」
否定するように首を横に振ったが、俺の反応を見て気付かないわけがない。
「そうか、ここか」
イヴァンは口の端を上げながら、見つけた性感帯をぐいぐい指の腹で押し上げた。
「ゃ・・・っ・・・、ああっ・・・!」
射精を強要されるような感覚が襲い、悲鳴に近い声を上げる。
その反応に、イヴァンは一旦指を抜くと、今度は人差し指と中指を二本揃えて俺の中に埋め込み
執拗に同じ場所を擦りあげた。
「・・・くっ・・・・、・・・・・ぅ・・・んぁ・・・・・・はぁ・・・・・、ああっ!」
「ジャンさん・・・・、また勃ってきました・・・・、すごい・・・・、ぬるぬる・・・・・」
イヴァンの指に激しく反応した俺の性器は、ヒクヒク震えながら上を向き、透明な液を滴らせていた。
「お尻、そんなに気持ちイイん・・・ですか?」
それまで硬くしこった乳首を転がしていたジュリオの片方の手が、濡れそぼった性器に伸びる。
「っ!・・・・・・あ・・・、や、やめっ・・・・、ああっ!」
尻の奥と乳首、それに性器の三点を同時に責められ、激しい刺激に堪らず高い声で啼く。
「やめろ、じゃなくて、もっと・・・・だろ?どこが一番気持ちイイんだ?ちゃんと言えたらご褒美やるぜ」
「教えて、ジャンさん・・・」
2人の声に、
「・・・・ぜん・・・・ぶ・・・、いい・・・・、きもち・・・・、いい・・・・」
快楽に溺れた俺は殆ど無意識のうちに答えると、
「ちくしょ、我慢できねえ」
イヴァンは唸りながら指を抜き、手早く服を脱ぎ捨て、
反り起った性器を俺の尻にあてがった。
俺は、早く挿れてくれと誘うように、疼く腰をゆらゆらと揺らした。
うーん、よくわからんが、淫乱なジャンさんが書きたかった、らしい・・・ァハハ・・(^д^;)
先にイヴァンが犯ったのは、多分ジャンケンでジュリオに勝ったからだと思われマス(笑)
ジャンケンの様子は、WEB拍手にUPしておきます。
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