「や・・・・あぁ・・・・・・・・・」

濡れた声が響いているのは刑務所内、人払いされた一番奥の面会室。
その中で下肢を暴かれ椅子の肘掛に足を割り拡げられた状態で縛られているのはジャンだ。腕は背もたれの後ろで縄で丁寧に括られている。
通常肘掛け椅子は面会室にはない。この為に特別に用意されたものだ。

身動きできないジャンの後孔にはホーマーの長い指が潜り込み、ローションと鈴口から零れた液が混ざり合ってぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てていた。

「んぁ・・・・・っ・・・・・そこ・・・・や・・・・・ぁ・・・・」

感じる箇所を擦られたジャンは艶やかな声を上げ身を捩る。
きつく戒められた身体が僅かに揺れ椅子がギシリと軋み、唯一動く頭部をジャンは狂おしげに仰け反らせた。

「ここがいいのか?」
意地悪い声に、
「っ、あああぁぁ・・・・・・・っ」
ジャンは嬌声で答えた。

「ふ、そんなにいいのか?それではここをもっと良い物で苛めてあげよう」
不意にジャンの後孔から指が抜き取られる。
「・・・ぅう・・・・」
指を失った場所は物欲しげにひくひくと蠢いていた。
ホーマーは薄笑いを浮かべつつそれを眺め、机の上に置かれた自分の鞄を引き寄せた。





 淫らな部屋





「今日は珍しいものが手に入ったから持って来たんだ。君のためにね」

ホーマーが嬉しそうに鞄の中から取り出した物を見て、ジャンは思わず目を剥いた。
(な・・・んだ・・・・・?)
それはペニスの形を模っている・・・、というより、ペニスの形そのものだった。しかも長くて、太い。

「・・・・・まさか・・・・・」と言いかけてジャンは口を噤んだ。
『まさかそれを俺に挿れる気じゃないだろうな』と最後まで言葉にできなかったのは、肯定されるのが怖いからだ。
こうやって言いなりになって縛られているのも嫌なのに、あんな物を使われるなど冗談ではない。
青褪めるジャンの前で、ホーマーは
「これはペニスの形をしているだけのものではないぞ」
とニヤリと笑い、「ここを押すとどうなるか分かるか?」側面にあるスイッチらしきボタンをジャンに見せ付けた。
カチリと音がすると同時に、ヴヴヴヴ・・・・・・手の中で造り物のペニスがブルブルと振動を始める。

「うっわー、いいなぁ、それ」

感嘆の声を上げたのは、勿論ジャンではない。看守のロイドだった。



この面会室にジャンをつれて来たのはロイドだ。
「ジャン、面会人が来てるぜww」にやけた顔で告げた男の前で、ジャンは不機嫌そうな顔を隠す事ができなかった。
面会人が誰などと聞く必要など、ない。
呼び出すの人物は決まっている。BOIのホーマー捜査官だ。
ジャンは昨日も、そして一昨日もホーマーに呼び出され、その都度面会室で身体をいいように弄ばれていた。

『行かねえ』と答えると、『行かなかったら独房だよ』弱みに付け込んだロイドの声が耳元で囁かれる。脱獄前にそれは不味いと、結局は面会室に足を向けざるを得ないのだ。

仲間の誰かに、例えばベルナルドに今の状況を相談してみようかとも考えたが、同じ男に尻を掘られていることを自ら話すのはやはり男として憚られた。
もう少し、脱獄するまでの辛抱だ。と、ジャンはホーマーにその身を捧げ陵辱に耐えていたのだ。



ヴヴヴと小さな唸りを上げる造形ペニスを、男好きの看守は興味津々で眺めている。

「うわー、すごい!なぁ、これどこで売ってんの?」
「さぁ、どこで売っているか私は知らん。捜査の押収品の中にあったので借りて来たんだ」
「いいのかよ?職権濫用〜」

ロイドがはしゃいだ声を上げる。そんなロイドにホーマーは苦笑しながら、

「君には椅子を用意してもらったり人払いしてもらったり世話になっているからな。今度売っている場所を調べて私がプレゼントしてやろう」
そうロイドに告げた。

「マジ?やったぁww」
飛び上がらんばかりに喜ぶロイドを横目に、
「さあ、お喋りはここまでだ。時間が勿体無い」
「こんなの中に挿れられて、しかもイイとこ擦られたら気ィ狂うほど悶えちゃうよね。イくの止めらんないよ、きっと。・・・いいなぁ、ジャン・・・・・」
男に尻を犯されるのが大好きな変態看守がうっとりと呟く中、、ホーマーは振動を続けている物にローションを垂らしそれをジャンの後孔にに近付けた。
ジャンは思わず背を震わせながら叫ぶ。


「ま、まて、そんなモン入らねえって!」
「入るさ。今まで私の指を三本も飲み込んでいたじゃないか」
「ふ、太さが全然違うだろうが!」
「大丈夫だ。人間の身体というのは案外無理がきくものだからな」
ホーマーはしれっと答えた。

「や、やめろよ・・・・・」

この類の人間に怖がる素振りを見せるのは逆効果であることは分かっていた。が、そのグロテスクな造形ペニスが近付き、つい弱音が口を吐く。
案の定恐怖するジャンの顔を見たホーマーが「怖いか?」嬉しそうに目を細めて近付いた。怖くないわけがない。
「・・・・っやだ・・・・・」
嫌がるジャンの姿に嗜虐心を大いに煽られたらしいホーマーは、益々嬉しそうな顔でジャンの後孔にその器械を押し当てた。

「ひっ、や、あ……ぁ……っ!」
そして振動する造形ペニスはずぶずぶとジャンの内壁に埋め込まれたのだ。


「あ……っ、ふ……ぁ……んっ!」

内部を探るように動いていた機器が程なくしてペニスの裏側に押し当てられた。小刻みに震える先端が前立腺を刺激し、ジャンは堪らず嬌声を上げる。

「ふぁ・・・・・っ・・・、んっ……ぁ……あ……んっ・・・・・」
「どうだ?いいだろう?」

ホーマーの冷静な声が聞こえるが、ジャンはそれどころではない。唯一動く首を振って悶え苦しむ。

「・・・・・・ぅ・・・・・・あ・・・・・・やだ・・・・・・これ・・・・・・抜け・・・よ・・・・・・・・」
「抜け?私に命令するのか?抜いて下さいの間違いだろう?」
「ッ・・・あ・・・・・、はぁ・・・・っ・・・・あああ・・・・っ」

指やペニスで擦られる感覚と明らかに違う器械の振動は、疲れも、そして遠慮もなく内側から快感を与え続ける。

「抜いて欲しいか?」
尋ねる声に、恥も外聞も無くガクガクと首を縦に振ったジャンの耳に信じられない言葉が聞こえた。

「抜いて欲しければ少しの間、そのいやらしい喘ぎ声を抑えてみろ。感じているのは悦ばしいが、人払いしてあるとはいえそんなに大きな声を出しいると誰かが様子を見に来るかもしれないからな」
「そん・・・・な、・・・・ああ・・・・・・っぁ・・・・!」

前立腺をこんな風に激しく刺激され我慢しろなど、そんな事が出来るわけがない。しかしこの過ぎる快楽から逃れる為にはホーマーの言う事を聞くしかないのだ。

「ぁあ・・・、っ・・・・・や・・・・・くそく・・・・守れ・・・・・・よ・・・・・・っ・・・・・」
ジャンはきつく唇を噛み締めた。

「っん・・・・・・っ!・・・・・・・・んん・・・・・・」
喘ぎ声を堪えるジャンの内側を、ホーマーは声を出させようと殊更激しく揺さぶってくる。
(ち・・・くしょう・・・・・)
ホーマーを睨みあげると、生意気な目だと言われ、益々強く抉られた。

「っん・・・・、ん・・・・・・!」
「どこまで耐えられるか楽しみだ。・・・・・それにしてもすごい先走りだな。どくどく溢れてくるぞ」
ホーマーが楽しそうにジャンの鈴口をぬるりと親指で弄った。

「っああ・・・っ!」
いきなり前を触られ、その刺激に思わず切ない声が漏れる。

「おや?今の声は何だ?」
「ああっ、・・・・それ・・・・・や、・・・・め・・・っ・・・ん・・・・ぁ・・・・ ああ・・・・っ」

新たに加えられた快感に抗える事が出来なかった。一度出してしまった嬌声が後から口を吐いて出てくる。

「や・・・ぁ・・・っ!・・・・も・・・いく・・・・・・・!・・・っあああ・・・!」
グリグリと撫で回され絶頂が近付いてきた。

「やはり君は我慢がきかないようだな・・・。そんなに声を出して。誰かが入ってきたらどうするんだ?」
言うと同時にホーマーは先端を弄っていた指を放し、解放を求め昂ぶるジャンのペニスの根元をきつく掴んだ。

「うあああ・・・・・・・・・・っ!」
内側を過剰なまでに刺激されている上、射精を塞き止められたジャンは堪らずに叫んだ。
「簡単にはイかせてやらないと以前言っただろう?」口の端を上げてホーマーがジャンの顔を覗き込む。

「すっげ、、ぐっちゃぐちゃだよ、ジャン・・・・」
いつの間に脱いだのか、快感でぼやけた視界の端にロイドが下半身をむき出しにして手淫している姿が映った。

「なぁ、俺もうイきそう。ジャンにぶっかけてもいい?」
「好きにしろ」
「・・・く・・・・っ」

ロイドが喉を鳴らし、同時にジャンの胸に生温かい液体が飛び散った。

「随分出したな」
「っはぁ・・・・・、だってさ、ジャンの顔、エロすぎなんだもん・・・・」
「ふっ、まあ確かにそうだな」

頭の上で交わされる二人の会話もジャンの耳には途切れ途切れにしか入らない。
内壁を犯され射精を塞き止められ吐き出すことのできない状態は既に拷問に等しい。そんな中、
「・・・ひゃ・・・・・、ぁああ・・・・は、ぁっ・・・・・!」
一際高い声を出したのは、ロイドがジャンの胸に放った自分の精液を乳首に塗りこめるように指の腹で動かし始めたからだ。達せない身体は、過剰なまでに敏感になりジャンを苛めた。

「や・・・・それ・・・・・・やめ・・・・・ぁ、・・・あああ・・・・・、はぅ・・・・・・ん・・・・・・・ぁあ・・・・・っ・・・・・」
「すごい善がりようだな」
「ジャン、乳首ぬるぬる、気持ちイイの?」

あられもない嬌声に満足しながら、二人は尚も激しくジャンを責め立てる。
終わりが見えない行為にジャンが気を失いかけた時、根元を掴んでいたホーマーの指が突然緩んだ。

「んっ……!あふ、あ・・・ぁあああ・・・!」

今まで塞き止められていた精子が勢いよく噴出する。

射精の激しさにグッタリしているジャンの後孔から器具を抜き取ったホーマーは、『まだまだこれからだよ』と言いながら、振動するそれをジャンの頬に擦り付け、笑った。

これで終わりかー!
ええ、道具使用だけで終わりです(;^△^)ア、ァハハハハハハ
ジャンをいたぶりたかっただけかも。



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