『脱獄する為に看守を仲間に引き込みたいんだ。協力してくれっか?OK、じゃ今から俺の房に来てくれ』

ジャン・カルロの房に行くと鉄格子に左手首を括りつけた、男好きと噂される看守が居て、
今からその男を犯すのだ、黙って見ていてくれればいいからと彼は言った。

看守の尻に性器を捻じ込む前に
「あんま俺のケツ、見んなよ」
彼はギャラリーを振り返り、皆に忠告していたけれど、
パンパンと肉を打つ音が独房内に響く最中、
自分の目は彼の蠢く艶かしい白い尻から目が離せなかった。

事が終わりそれぞれの房に帰る際

『やれやれ、妙なもん見せられちまったな』
『仲間に引き込む為とはいえ、あいつも男相手によくやるぜ』
『信じらんねー変態だ』

皆それぞれに感想を口にしていたが、自分はそれどころではなかった。
ジャン・カルロの尻を見ていただけで熱を持ってしまった下肢を隠して
房に戻るのが精一杯で
実際どうやって房に帰ったのか、あまりよく覚えていない。

今日は彼がロイドという看守を犯した。
が、逆に彼は危険な目に合ったことはなかったのだろうか?
看守という上からの立場を利用されて、
例えば所持している手錠でを鉄格子に繋がれ、囚人服を剥ぎ取られ、
あの滑らかな尻の奥を、警防で掻き回された後、ペニスを挿れられたり、
そんな目に合わされた事はなかったのだろうか?

その夜は中々寝付けず、薄い布団を頭から被りそんな事を一晩中悶々と考え続け、
眠気が訪れたのは朝方だった。
その日から同じ夢を見るようになり、
夢を見る度、自分の心は苛まれた。


囚人服のジャンカルロが鉄格子に繋がれ
後から激しく突かれて喘いでいる。
犯している男は看守の制服を着ていて、
『ジャン、どうだ?いいか?』
そう耳元で囁いている。
『っぃ・・・・い・・・・・、ぁあ・・・・・っん・・・』
甘い喘ぎ声に煽られたのか、看守の抽挿は更に激しくなり、
その拍子に被っていた帽子がパサリと床に落ちる。

犯している看守の顔は
いつもよく見えなかった。














 囚人と看守










うっかり煙草の火を落として円く焦げた跡があったり
壊れたフェンスに引っ掛けて破れた所もあったけれど
ゆったりとしていて着易くて
忌まわしい象徴ではあるけれど
俺にとっては馴染み深い横縞の服
もう二度と袖を通す事はない
そう思っていた



囚人服を捨てた日の事はよく覚えている
『散々世話になったけど、これももう必要ねえなー』
脱獄後、デイバンに戻り、用意されたスーツを身に纏った俺は
手に持った囚人服をホテルのゴミ箱にバサリと投げ捨てた

ヨレヨレで、しかも皆から臭いとか匂うとか散々言われ
自分でもたまに嗅いで(うっ・・・!)卒倒しかけたこともあったり
口に穴が開いてんじゃねえの?と言われてもおかしくない程
食べこぼした染みも一つや二つではなかった横縞の服

しかし、いざゴミ箱へ入れると、なんとなく寂しいような悲しいような
センチメンタルな気分になったりしたのは
長年お世話になっていて、もはや普段着と化していたから
愛着が沸いていたからだろう

でも
もう俺には必要ねえ
これからはビシッとスーツで決めてやるぜ
何せ俺はCR:5の幹部だし、それに
行く末にはボスの座が待っているんだ

そう思いながら備え付けの鏡を見、
背筋を伸ばし、だらしなくぶら下がっているネクタイを
少しだけ上に引き上げた時、
コンコンと控えめなノックの音と共にジュリオが部屋に入って来た

「ジャン・・・さん、支度・・・・、終わりましたか・・・・?」
「おう」

短く答えジュリオの方を向くと、少し驚いたような顔で俺を見ていて
そういえばこいつの前で横縞以外の格好をした事がなかったなぁ、と思い
「え・・・・と、似合わねえ?」
鼻の頭を少し照れたようにポリポリと掻きながらそ尋ねると
ジュリオアはブンブンと首を横に振り、
「い、いえ、似合って・・・ます、とても・・・・」
何故か顔を赤らめながら言った

「そ、そうかぁ?だったらいいんだけどよ・・・・・」
「ええ、スーツ姿のジャンさん、すごく格好いいです。
スタイルが良いからきっと何を着ても似合うんでしょうが・・・・」

あわわわわ
真面目な顔で褒められたものだから俺は本当に照れてしまい
「ま、イヴァンあたりには『てめえは囚人服のほうがお似合いだぜ』って言われそうだけどな」
わざと軽口を叩いきながらゴミ箱に突っ込んだ囚人服に目をやった
「それ・・・、捨てるんです・・・か?」
俺の視線を追ったジュリオが尋ねる
「ああ。つーかもう必要ねえしな」
「そう・・・、ですね・・・・・」
一瞬、ジュリオの目が何かを考えるように眇められ
「ん?どうした?ジュリオ・・・」
「・・・・あ、いえ・・・なんでもありません・・・・。それよりそろそろ行かないと・・・・」
「お、おう」
ジュリオに促されて俺達は幹部会の席に向かったのだ


出向いてきたカヴァッリの爺様と今後の事を話し合いをした後
部屋に戻ってふと気付いた時にはゴミ箱の中身は綺麗に片付いていた
ホテルの清掃係が始末したのだろう
それきり囚人服のことを思い出すことはなかった







それから少しの月日が経ち

デイバンはまだまだ平和だとは言い難いけれど
それでも何とかGDとの抗争は一段落つき
何だかんだ紆余曲折があり、俺はジュリオと付き合っている
そんな或る日のこと





ジャン、さん、・・・・・これ、・・・着て、もらえませんか・・・・・・?

ジャンさんと呼ぶのも敬語もやめろと言っているのに、
いつまで経ってもその癖が直らないジュリオが
薄い箱を俺の前に差し出した
『着て』というからには衣類なんだろうと、何の気なしに受け取り箱を開けた俺は

は?

タップリ5秒瞬きもせず中身を凝視し

なんじゃこりゃ

あんぐりと口を開けたままジュリオを見遣る

そこに入っていたのは予想通り服だったのだが
服は服でも囚人服だったのだ

しかも手に取ってみると
「お、おい、ジュリオ・・・、これ・・・・・」

破れた裾
見覚えのある煙草の焦げ跡
取れてしまいそれきりになったボタン跡
きちんとプレスされていて
食べ零しの染みは少し薄くなっていたけれど

間違いなく
これは、俺の着ていたものだ

何故ここに??
あの日、ホテルのゴミ箱に捨てたはずなのに

「ジュ、ジュリオ、こ、これ・・・・?」
ジュリオと手にした物を交互に見る
「え・・・と、囚人服・・・ですが・・・」
「や、それは分かってるんだけど・・・、これってばもしかして俺の・・・・」
「ええ、ジャン、さんが・・・着ていた、ものです」
「・・・・え?な、何で?俺、あん時捨てて・・・・」
「俺が、拾ったんです」
「ひ、拾ったって・・・・・」
「捨てた・・・のなら、貰っても構わないかな・・・と思って・・・・。いけませんでした・・・か?」
「や、べ、別にいけなくはないけどさ・・・・・、つーか、な、何のために・・・・・・・・・?」
「・・・・・何のためって・・・・え、・・・ぁ・・・・そ、それは・・・・・・・・・・」

使用目的を聞いた途端、それまで素直に受け答えしていたジュリオが赤くなって俯いた

「・・・え・・・と・・・・・、あの・・・・、お、俺・・・、スーツを着ているジャンさん、格好良くて好きですけど・・・
これを着ていた時のジャンさんも凄く好きで・・・・だから、その・・・・・・・・」

・・・ああ、うん、なんとなく分かったよ、ジュリオ

「・・・・えーと、つまりだ、ジュリオ。これを着た俺とエッチぃことがしたいっつーことか?」
そう尋ねると
「は、はいっ」
満面の笑みで顔を上げたジュリオの尻尾が
ぶんぶんと千切れる程振っているのが見えた

ような気がした





久しぶりに囚人服の袖に腕を通す
ああ、やっぱこの服ラクチンだわ・・・
なんて思いながらジュリオを振り返ると
「着替え終わったぜー・・・・・って、うおお!」
そこに居たのはご丁寧に看守の制服を着込んだジュリオが立っているではないか
「な、なに?どしたの?それ・・・」
「取り寄せました」
「ととと、取り寄せたって・・・・」
そ、そうか、ジュリオがやりたがっているのは看守×囚人のイメージプレイなんだな
・・・
そう思いつつチラリとジュリオを見遣ると、流石というか何というか、
制服2割り増しという言葉を聞いたことがあるが、元々端正な顔したイイ男なのに、
更に男前度が異様にUPして見える
もしもこんな看守がムショに居たら、自ら尻を差し出す野郎がワンサカいることだろう





「ジャンカルロ・ブルボン・デル・モンテ」
「へ?」
珍しく、というか、初めてジュリオにフルネームで呼ばれ思わず間の抜けた声を出し
ポカンとジュリオを見ると
「ジャン、こっちに来て」
さっきよりやや冷たい声が俺に命令した
呼び方が「ジャンさん」から「ジャン」なっている
何度注意しても変わらなかったから仕方なくそのままにしておいたが
ジュリオに呼び捨てにされると何だかドキドキする
というか、キャラが完全に変わっていやがんだな・・・・・・そう思いつつ、
「はい」と模範囚の返事をしながらジュリオの傍らに行った

「身体検査をする」
おう、ノリノリだね、ジュリオ
「後に変な物を隠していないか調べるから、そこの壁に手をついて」

ジュリオ看守様のご命令通り俺は壁に向かった


ちゅぱちゅぱ・・・・・・
淫猥な水音はジュリオが俺の尻に舌を這わせている音だ
「・・・・ん・・・・ぁ・・・・・ジュリ・・・オ・・・・・・、も、もう・・・・」
「・・・ん・・・・は・・・・・・、気持ち、いい・・・?」

囚人服の上はそのままだったが、ズボンを足首まで引き下ろされ、
尻を突き出す格好をした俺の挟間に
ジュリオは迷わず挟間に顔を埋めた
バター犬のようにベロベロ舐めながら前にも手を伸ばし刺激してくる
でも前を扱く手は緩慢で、気持ちはいイイけどイくにイけず、
早く後に熱くて太いブツをぶち込んでもらいたいとばかりに尻を淫らに動かして
甘くねだる

「ジュリ・・・・オ・・・・、も・・・・いれて・・・・・・」
「いれるっ・・・て、・・・何をどこに欲しいんだ?」

普段のジュリオならこんな事言わないのに
看守姿のジュリオはちょっぴり意地悪だ

「言って・・・・・、ジャン・・・・、そうしたらもう嫌だって泣くほど、中を掻き回してイかせてあげるから」
「んんっ・・・・、ぁあ・・・、ジュリ・・・・オ・・・・、俺の・・・・・、ぅ・・・ぁあ・・・・っ」
『ジュリオのチンコを俺のケツに・・・・』
簡単な言葉だ
素直に言えば良い
そうすればこのもどかしい快楽から解放されるだろう
でも普段そんな直接的な言葉を使ったことがないから
いざ言おうと思っても羞恥が勝りなかなか言葉が出て来ない

「っひ・・・ぁ・・・・っ」
言い淀んでいると、それまでピチャピチャ舐め回していたジュリオの舌が
ぬるりと奥に入り込み、思わず背を戦慄かせた

「ん・・・くぅ・・・・・、あ・・・・・やぁ・・・・・」
「欲しいんだろう?ジャン、ここに・・・。だったらいやらしく俺にねだってみせて・・・」
「あ・・・あ・・・、ジュリ・・・・オ・・・・・・んん・・・・・・っはぁ・・・・ん」
羞恥と快感ともどかしさで心も身体もドロドロなる
尻たぶを拡げて、恐らくはわざとなのだろう、舐めたり啜ったりする淫猥な音が響く中
もう限界だった俺は声を絞り出した

「い・・・・れて・・・・、ジュリオの・・・・・・熱いの・・・・・、俺の・・・尻に・・・・・」
「・・・・・そんなに俺のが、欲しい?ジャン・・・・」
こくこくと首を縦に振る

「刑務所にいる時、看守にこうされた経験は、ある?」
ない
今度は首を横に振る

「じゃ、看守の格好をしたやつに犯されるのは、これが初めて・・・・?」
うん
今度は縦に

「本当・・・?」
切羽詰っているから嘘をつく余裕は全くない

「ほんと・・・・・だっ・・・て・・・・」
短く息を吐きながら涙目でジュリオを振り返ると

ものすごい勢いで後から抱きつかれ、口付けられた
「ん・・・・っ・・・・・っあ・・・・・んん・・・・ジュリオ・・・・」
「ジャンさん・・・・、ジャン・・・さん・・・・・・」

あ、
戻った
意地悪な看守はなりを潜め、いつものジュリオが帰ってきた


慌てたようにガシャガシャとベルトを外し
ズボンも下着も全部脱ぎ去ったジュリオが俺の腰を掴み
我慢できないとばかりに一気に熱を捻じ込んでくる
舌でぐじゅぐじゅに解された後の穴は
すんなりとそれを受け入れた

「すごい・・・・、ジャン・・・、さんの・・・・、中、いつもより・・・・熱い・・・・・」
「そんなの・・・・知るか・・・・・・・っあ・・・・」
「熱い・・・・です・・・・、感じ、たんですか・・・・・?いやらしい言葉を言わされて」
「っやぁ・・・・っ・・・・・・、ぁ、そこ・・・・・・ダメ・・・・・ひぁ・・・・・・っ」
「すみません、でした・・・、いじめちゃって・・・・・」
ジュリオは腰を使い、俺の感じる集中して責めながら
「でもね、ジャンさん・・・・、泣くほど感じさせてあげると言ったのは、嘘じゃない、ですから」
そう言ってクスリと小さく笑った
「んぁ・・・・・っあ・・・・あああ・・・・・・・や、やめ・・・・・そこばっか・・・・・・ああ・・・・っ!」
「ジャン、さん・・・・・どうですか?気持ち・・・いい?」
ジュリオが耳元で囁く
「っぃ・・・・い・・・・・、ぁあ・・・・・っん・・・」
「っ・・・・!」

俺の甘い喘ぎ声に煽られたのか、抽挿は更に激しくなり、
その拍子に被っていた帽子がパサリと床に落ちる
擦られたら堪らなくなる場所をジュリオの熱で擦られて
前を握られて扱かれたら
もう言葉になんて表せないほど気持ちよくて
俺は快感に咽び泣きながらどくどくと精液を噴き上げた




      ★
















囚人服のジャンカルロが鉄格子に繋がれ
後から激しく突かれて喘いでいる夢を見る
犯している男は看守の制服を着ていて
『ジャン、どうだ?いいか?』と耳元で囁いている。
『っぃ・・・・い・・・・・、ぁあ・・・・・っん・・・』
甘い喘ぎ声に煽られたのか、看守の抽挿は更に激しくなり、
その拍子に被っていた帽子がパサリと床に落ちた。


犯している看守の顔は

自分のものになった。








素敵なイラストはHelter Skelter 愛するM子さんより強奪だ!
もっと拝みたい方は此方からどぞww
ジュリジャンは甘くなってしまう・・・というか、ウチのジュリオは
変態だな(笑)

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