エロ禁止令







嗚呼、気持ちイイ。
ヌルヌルで生温い口内は、まるでオンナノコのアソコみたいだ。
・・・・・・って言っても、自慢するほど経験してるわけじゃねえんだけど。

でもよ、男イかせてナンボのお仕事している女の子のアソコに挿れるより、愛があるお口の方が数倍感じるのは気のせいじゃないと俺は思うんだ。

見下ろす先には、俺のブツを口腔に収め熱心にしゃぶるジュリオの姿が。
さっきから、棒アイス舐めてる時と同じくらい超シアワセな顔して俺のチンコをしゃぶってる。

「ジュリオ、美味えか?」

頭を撫でながら聞くと、ジュリオは上目遣いで俺を見て小さく頷いた。
その濡れた瞳にまた俺は煽られる。
ちくしょー!可愛いぜ。

「んぐ・・・・・・っふ・・・・・、ジャンさんの・・・・・・、美味しい・・・・・・です」
「っく・・・・」

括れた場所に這わされた舌に思わず熱い息を漏らすと、股の間からジュリオのチンコがビクリと震えるのが見えた。
伝い流れる先走りで、茂みはしっとりと濡れそぼっている。
もしかしたら、俺のを銜えているジュリオの方が感じまくっているかもしれない。

「すっげ、気持ちイイぜ、ジュリオ・・・・」
「・・・・ジャン、さん・・・・・・・っふ・・・・・、ジャン・・・・さん・・・・・・んっ・・・・・」

俺の名をうわ言のように連呼するジュリオに思わず苦笑が漏れる。
ったくしょうがねーなぁ。
『ジャン』って呼ぶように、さっきあんだけ言ったのに、
ぶっ飛んでて忘れちまってるみたいだ。

愛しげにジュリオの頭をクシャクシャと撫でると、愛撫は一層深くなった。
頬張ったチンコを音を立てながら吸われ、唇で扱き上げられる。

「っ・・・イっちまいそうだ・・・・・・」
「ジャン、さん・・・、おれ・・・・も・・・・・」

我慢ができなくなったのか、俺のブツを口腔深く飲み込みながら、ジュリオが膨らんだ自分のチンコを弄り出した。

「ン・・・・、ンン・・・・・・」

フェラと自慰に没頭するジュリオの姿は酷く扇情的で、後から思い出せばこれをオカズに何発でもヌくことができそうだ。
でも、そろそろ止めさせなくちゃ。
俺はジュリオのエロい姿をしっかり目に焼き付けておいてから、

「ジュリオ・・・、自分で触っちゃダメだってさっき言っただろ?」

やんわりとその自慰行為を制した。

「ッ・・・・・、す、すみま・・・せん・・・・・・、・・・お、おれ・・・・・」

我慢できなくて、と悲しそうな瞳で俺を見上げるジュリオ。
うー、その泣きそうな顔、やめて。余計苛めたくなっちまうから。






実は、いつまで経っても『さん付け』が直らないジュリオに業を煮やし、こうなりゃ荒療治だ!とばかりに、俺はある提案をした。
名付けて『エッチなコト禁止令』

漂々とした風貌からは想像がつかねえかもしんねーが、ジュリオは性欲が強い。かなり強い。やたら強い。半端じゃねえ。
所謂ゼツリンっつーやつ。
だったらそれを利用しない手はない。

「ジュリオ、今度俺のこと『ジャンさん』って『さん』付けで呼んだらエッチ全般禁止な」
「な、なんですって!?」

突然の禁止令に相当驚いたのか、ジュリオが珍しく声を荒げた。その顔には戸惑いが色濃く出ていて。

「簡単だろ?」ジュリオが俺のこと、『ジャン』って呼べば今まで通りなんだしさ」
「で、でも、俺、ジャンさんのこと呼び捨てになんて・・・・・」
「あー、言ってる端から・・・・、ったく、お前は・・・・、よし、ペナルティ1な」
「え?・・・・・ぺ、ペナルティって・・・・な、なんですか・・・・?」

ペナルティという言葉に酷く不安そうな顔を浮かべているジュリオに俺は畳み掛けた。

「1ペナで、一日エッチ禁止。2回言ったら2日間。言ったら言っただけ延びてくって寸法。OK?」
「っ!オ、オッケーなわけ、ないじゃない、ですか!そ、そんな、無茶苦茶な・・・・」

あ、半分泣きべそかいてる。かわいいなー。・・・じゃなくて。

「だってこうでもしねえと、お前、俺のこといつまで経ってもジャンって呼ばねえだろ?」
「で、でも!」
「でもじゃなくて・・・さ・・・・」

俺は、ふぅと一つ息を吐き、『到底納得できない』と顔に書いてあるジュリオを真っ直ぐ見据えながら静かに言った。

「・・・・・・あのな?ジュリオ。何回も言ってるけどな、俺はジャンさんじゃなくて、『ジャン』って、そうお前にに呼ばれてえの。分かる?」
「・・・・・・分かってます、けど・・・・・」
「いいや、分かってねえ。俺がボスだからとか幹部とか立場なんて関係ねえ。・・・ま、確かに俺はボスとしてジュリオに命令下す時もあるけどよ、俺とお前は基本仲間で対等なの!っていうか、それより以前に俺達・・・・・付き合ってんだからさ・・・・・、『さん』はなくてもいいんじゃねーの?」

少しの間ジュリオは驚いたような顔をして俺を見ていたけれど、まだ納得していないぞ、という顔もしていたけれど、結局俺の普段とは違う勢いに押されたのか、

「・・・・・・・分かり・・・、ました。・・・ジャ・・・・・、ジャ・・・・・・・、ジャン、がそこまで言うのなら・・・・・・・・・努力します・・・・・・・」

そう約束してくれた。

よっしゃ!
指しゃぶりが止められない赤ん坊の指に唐辛子塗りたくり、しゃぶると辛い事を教えるって言うけれど、癖ってやつは、こうやって交換条件を持ち出して強制的に直すに限る。



その夜。
ジュリオは俺に背を向けるように布団の中に潜り込んだ。いつもなら擦り寄ってくる所だが、律儀に1ペナを守っている。
背中合わせで眠るなんて初めてだ。明日は抱き合って眠れるだろうか。
全てはジュリオの努力次第。
そう思いながら俺は瞼を閉じた。

眠気が来るのを待ちながら、ジュリオの唇が俺をジャンと呼ぶのを想像してみる。

『ジャン、・・・・、ここ、気持ちイイ、ですか?』
『ジャンが好きな場所、いっぱい突いてあげます、から』

おおおおお!何かいいねぇ。ちょっとドキドキっつうか、ゾクゾクしたぜ。
よし、呼び捨てで呼べるようになったら次は敬語を止めてもらおう。
敬語、うん、あれもいただけねえもんな。


『ジャンのいやらしい穴、ひくついてる』
『乳首弱いよね、ジャンって・・・』

妄想の中でジュリオが俺を責める。
ぬおおおお!これやばくね?
なんだか新鮮っつーか。

・・・・・気がつけば、
ウヒウヒと妄想の世界に浸っていた俺のチンコは、ゲンジツの世界でデカくなってしまっていた。

イカン、イカン。
頼むから鎮まれ。
ジュリオにエッチ禁止させておいて、自分だけ自慰なんてできるかよ。
鎮まり給え、俺のチンコ。と願いつつ俺は目を閉じた。が、眠り姫が訪れるどころか、さっきの妄想のジュリオが俺の中でどんどん膨らみ、それと同時にチンコも膨らみ硬さを増していく。

ちくしょー。やべえ。どうすっか?抜くか?いや、ダメだ。
・・・・・・でも、もうどうにも治まらねえ。
・・・・・・・・・・・・仕方ねえ。
うん、仕方ねえ、よな?だって勃っちまったんだもん。
ジュリオが寝たら手コキ開始だ・・・・・・・。
それまで我慢!と、俺はズボンの上からチンコを握りながらジュリオが眠るのを待つことにした。

もう寝たかな?
あ、今もぞもぞ動いたぞ?まだ寝てねえな・・・・。
早く寝てくれよぉ・・・。

・・・・・・そわそわしながらジュリオの気配を窺っていると、

「っん・・・・・・・」

背後から押し殺したような声が聞こえてきた。

なに!?今の声。

「ん・・・・、く・・・・っ」

・・・・・これは・・・・まさか・・・・・・?
忙しない苦しげな呼吸。これは・・・・

「うぉい!ジュリオ、何してんだ!?」
「っ・・・・・」

勢いよく布団を剥いで跳ね起きると、そこにはやはり・・・というか、下半身に手をつっこんいるジュリオの姿があった。
もっとも俺と目が合うと、石のように固まっちまったけれど。

「こ、今夜は手コキも禁止!」

自分の事はすっかり棚に上げて、ジュリオを一喝する。

「そ、そんな!無理・・・です。ジャンさ・・・・・っ」

そこまで言ってジュリオはハッと口を噤んだ。
お?よく我慢したな。よし、今のはぎりぎりセーフにしてやろう。

「だって、・・・ジャン・・・と、同じベッドに寝てるのに、触れられない・・・なんて・・・・・。それに、ジャン、が後ろで、ハァハァ言ってるのを聞いたら、俺・・・・・・・・・・・・」

え?
お、俺が?
ハァハァしてた?
コーフンしてたの気付かれてたってのか!?
思わず赤面。

き、気まずすぎる・・・・・。

「・・・・・・えっと・・・・・、・・・・・・・俺、そんなに・・・・・・・・・・・ハァハァしてた?」
「は・・・・ぃ・・・・・・、す、凄く興奮した気配が、俺にも・・・・・伝わってきて・・・・・・・だから、その・・・・・」
「・・・・・・つられて勃っちまった・・・ってか?」
「・・・・・・はい・・・・・」

つうか、よく考えりゃジュリオは人一倍気配には敏感なんだ。興奮した俺に気付かねえわけねえよなぁ・・・・・。
同じベッドで温もり感じる位置にいて、熱い吐息聞かせておいて、エッチは禁止だなんて、俺だったら気が狂うかも。
俺を襲わず手コキで我慢していたジュリオを褒めるべきかもしんねえ。
ジュリオ、すまねえ。マジで悪かった。
つうか、グチャグチャ考えても仕方ねえ。

とにかくここにはチンコおっ勃てた男が2人。
これをまずどうにかしなくちゃな。


「な、ジュリオ。お前、それじゃ辛いだろ?」

パジャマのズボンの前を大きく膨らませたジュリオがコクリと申し訳なさそうな顔で頷く。

「・・・分かってると思うけど、ほら俺も・・・・・・」

スウェットのゴムパンツを下着ごと下ろして猛ったチンコを外気に晒すと、それを見たジュリオの喉がゴクリと鳴った。

「・・・・・・お互い手コキついでだ。俺がジュリオのを、ジュリオが俺のを・・・ってのはどうよ?」
「さ、触っても・・・・・・・いいん・・・、ですか・・・・・・?」
「ああ、今日は特別だ」
「そ、それじゃ舐めても・・・・・、いい、ですか?」
「ああ・・・・・・、って!ええええっ!?い、いや、手でいいって、手で・・・・」
「俺の口じゃ・・・・・、嫌、ですか・・・・?」
「いいい、嫌じゃない!嫌じゃねえけど・・・・・・・・・・」
「じゃあ、俺に・・・・・ジャン・・・を、味わわせて・・・・ください・・・・・」
「っ・・・・」

熱っぽい瞳でそこまで言われて断れるかっつーの。

「分かったよ。んじゃ、頼む。でもな、俺がイったら次はお前の番だからな。自分で勝手に触ったりすんなよ?」
「はい」

ジュリオは眩しいくらいの笑顔を見せた後、俺のチンコにむしゃぶりついた。



・・・・・・と、まぁ、これが数分前。




俺のを銜えながらうっかり自慰行為を始めたジュリオは、俺に止められるとおずおずと握っていたチンコから手を放した。

「そういえば、ジュリオ・・・・、お前何回も俺のこと『ジャンさん』って呼んでたぜ?」

泣きそうな顔にそそられてつい意地悪を言ってしまう。

「う、うそ・・・・・・」

あー、やっぱ無意識か。ま、あんだけ夢中でしゃぶってりゃそうだろうな。

「嘘じゃねえって。ま、」
(別にもういいけどな。俺が悪かったよ、禁止令は取り下げるからよ)
そう伝えたかったの俺の台詞をジュリオの悲痛な叫びが遮った。

「っ!お、俺、な、何回呼んだんですか!?・・・・一体何日、ジャンさんとエッチできないんですか!?」

必死・・・というか、悲壮な顔したジュリオは今にも泣きそうだ。
・・・・・ってよりも、もしかして、マジで泣いてる??
うわっ!そんなウルウルした目で俺を見んな!

俺とエッチできないことが、お前泣くほどショックかよ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・ま、・・・・・・・・・・・・・ショック、だろうな・・・・・・・・・・・・・

だってこいつ、俺のこと大好きだもん。

ま、俺もジュリオのこと大好きなんだけど。

泣きそうな面は可愛い。でも本当に泣かせたいわけじゃない。
エロい事できなくて悲しいのはジュリオだけじゃない。
俺だってジュリオのことが好きで可愛くて堪らねえんだ。

俺も大概ジュリオに甘いな。



「安心しろ、ジュリオ。さっきの話は、なしだ・・・・・・」

瞳の中、今にも零れ落ちそうな涙をそっと拭ってやる。

「・・・・ほっ、本当・・・・です・・・・・・・・・か?」

訝しげにジュリオが俺の顔を窺う。いきなり出された禁止令とその撤回に少し混乱しているのかもしれない。

「ああ、悪かったな、変なコト言い出して・・・」
「あ、謝らないで・・・・・・・、ください・・・・・・・・。ジャンさんは・・・・・、悪く、ない・・・・・・・。悪いのは俺・・・・・・なんですから・・・・・・」

下を向きそうなジュリオの頬を指で軽くつつく。

「いや、無理に直させようとした俺が間違ってたんだ。でも、ジュリオに呼び捨てで呼んでもらうのを諦めたわけじゃねえぞ?」

少しおどけた口調で言うと、強張った顔のジュリオから緊張が解けたのが分かった。

「・・・・はい。・・・・・あの、・・・俺、努力は、しますから・・・・・・」

ジュリオがはにかむ。それにつられて俺も笑った。

「ああ、頼むわ」

ジュリオの中では、『ジャンさん』が一つの固有名詞になっちまってるんだ。
意識下では直せても、無意識状態だと少し難しいかもしれない。しかし、努力などしなくても、自然に呼べる日はいつか必ず来るだろう。
敬語もなしという日も来るだろう。
ま、気の長ぇ話かもしれないけどな。
妄想がゲンジツになる日が来るまで、それまで待とう。

「ほら、ジュリオ。続き。・・・・してくれんだろ?」
「は、はい」
「俺がイったら、今度は俺がこの可愛いお口でジュリオの銜えてやるからな」
「そ、れもイイ・・・・、ですけど、・・・・・俺、ジャンさんの中で・・・・イきたい・・・・・です・・・・・・」

禁止令廃止した途端それかよ!そう思いつつも、

「OK。んじゃ、とりあえず俺を先にイかせろ、もう限界なんだ・・・」
「はい」

ジュリオが頷き、再び俺の股に顔を埋めた。





チンコチンコと書き散らし楽しかったけれど、
先ずタイトルからなんとかしよう、自分・・・・・・_| ̄|○


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