君のその長い指で













―――― まだ終わんねえのかな・・・・・・?

ベッドの上で横になっていたジャンは、そっとベルナルドを窺い見た。

『すまないな、ジャン、俺はまだやることがあるから先に寝ててくれ』

帰宅するなり鞄から分厚い書類を取り出したベルナルドが、ベッドの傍らにある椅子に腰掛け、それを睨むように読み始めてから既に小一時間が経つ。
時折「ふぅ」と大きな溜め息を吐くベルナルドの顔色は、光の加減もあるだろうが決して良いとは言えない。

「・・・なぁ、ベルナルド・・・・・・」
「ん?」
顔を上げたベルナルドが、まだ起きていたのか?というような顔でこちらを見る。
「あ・・・のさ、・・・あんたって、ちゃんと寝てんの?」

・・・・・・一緒に暮らしているのに何てマヌケな質問だよ・・・
そう思いつつ、
・・・・・・だって仕方ねえじゃん、夜は自分の方が早く眠ってしまうし、朝起きればベルナルドはもう出掛けた後でいねえし・・・・・・
心の中で自分に言い訳をする。

最近のベルナルドはかなり忙しい。役所、警察、捜査局、有力企業、そして税務署。昼間はこの間を飛び回り、夜は夜で書類の整理や確認作業を行なっている。見かねて、『俺も手伝おっか?』と声を掛けても、
『いや、いい。それにお前だってカポとして色々覚えることがあって大変だろう?』やんわりと断られれば、それ以上何も言えなくて。


「心配してくれてるのかい?ハニー。・・・・大丈夫、必要最低限の睡眠はちゃんととってるさ」
「本当かよ?」
「本当だよ・・・・、昨夜・・・と言っても朝方だが、お前のと隣で眠ることもできたし」
「う、うそ?マジで?」
驚いた声をあげると、気付かなかったのか?とばかりにニヤリとベルナルドは笑った。
「ああ、おまえの寝顔が可愛くて、思わず犯っちまおうかと思ったくらいだ」
「・・・なっ・・・・」
あからさまなその言葉に思わず赤面し、「ばばば、ばか言ってんじゃねえよ」と言いながら頭から布団を被ると、

「ははは、冗談だよ。流石にそこまでは・・・・・・・な。まぁ、今は確かに忙しいが、あと数日で終わるし、
そうしたら思う存分可愛がってやるさ、・・・・・おやすみ、マイハニー」




ベルナルドの甘すぎる声が耳に届いた。




布団の中に潜ると、さっきまでは感じなかった匂いが鼻腔を擽り、
ズクリ・・・と腰が疼いた。
クンクン・・・・・
これは、
・・・・・・ベルナルドの匂いだ・・・・・・
本当に昨夜俺の横で寝てたんだ・・・・・、ちくしょ、ぜんっぜん気付かなかったぜ・・・・・
仄かに香るベルナルドの香りと共に、
『おまえの寝顔が可愛くて、思わず犯っちまおうかと思ったくらいだ』
先ほどの言葉を思い出す。
・・・・・本当に襲ってくれても良かったのにな・・・・・
などと思ってしまうのは、最後に抱き合ってから一週間以上経つからに他ならない。
自分で処理する事は勿論できた。が、ベルナルドが忙しく働いているのにオナニーってどうよ?と、律儀に自慰を我慢していたのだ。


・・・・・・あいつは溜まってねえのかな・・・・・?

そっと布団の隙間から窺い見ると、ベルナルドが書類を捲っている姿が目に入った。
パラリパラリと頁を捲り、時には文字をなぞり、偶に眼鏡のフレームを押し上げる指。

・・・・・あれだよ、あれ。あの指がエッロいんだよなぁ・・・・・

そう、ベルナルドのあの細くて長い指は、自分を狂わせる。


『・・・・・っぁ・・・・そんな・・・・・・とこ・・・・ばっか・・・・・・っん・・・・弄って・・・・楽しいの・・・かよ・・・・』
『ああ、楽しいね』
『・・・ひ・・・ぁ・・・・、ああ・・・・』
『本当にジャンは乳首が弱いな・・・・』

女じゃねえんだからと抗議しても、そんな事は百も承知だと笑いながら、赤く色付いた両の突起をコリコリと擦りあげ、押し潰し捏ねるベルナルドの器用な指。

・・・・・うっ・・・・・・やべ・・・・・・

甘い疼きが下肢に広がり、しまったと密かに焦る。
ベルナルドの指を見ていたからだろうか、それとも匂いを感じたからだろうか、溜まっていたからだろうか、それともその全部か。
あろう事か、淫らな行為をしている自分達を思い出し、欲望が育ち始めてしまったのだ。

・・・・・・どんだけ欲求不満だよ、俺!つーかこんな時にチンコ勃てちゃマズイだろ・・・・・

真面目に仕事をしているベルナルドに申し訳ない思いでいっぱいで、何とかこれ以上熱が溜まるのを我慢しようと
目を瞑り股間をギュッと押さえた。が、蓄積されていた欲望は引くどころが膨らんで行くばかり。

『ジャン・・・・、乳首、気持ちイイか?』
『よくな・・・・・っ・・・・・、ぁああ・・・っ、やあ・・・・』
『嘘はいけないな、俺に虐めてもらいたいんだろ?だからこんなに尖らせてるんじゃないのか?』

ベルナルドが片方の乳首を優しい手付きで撫で回し、一方の尖った乳首を指先で痛い程摘んで揺らす。違う刺激に身体は跳ね上がってしまう。

『っ、それ・・・・やめ・・・・・っああ・・・・・っ』

最悪だ・・・・・・
思い出してはいけないと思う程、ベルナルドとの情事が思い出され、性器は益々膨れ上がってしまった。
マズイ・・・、もうこれは吐き出すしかないじゃない。
そう考えた時だった。


「どうした?ジャン・・・・、眠れないのか?」
「っ!」

もごもごしている動きを変に思われたのか、不意に頭上で声が聞こえ思わず身体を硬直させた。
なんつーバッドタイミングだっ!いや、しかし、股間を膨らませていることを悟られてはいけない。
もそもそと布団から半分だけ顔を出し、「んにゃ、すぐに眠り姫がお誘いに来てくれそうだよん」できるだけ普通に聞こえるように声を出す。

「そうか?・・・・でも顔が赤いな・・・・、熱でもあるんじゃないのか?」
「っう・・・・」

スッと手が伸ばされ額に冷たい掌が当てられた。ただそれだけだったのに。
でも、今まで変な妄想をしていた身は、それだけでビクリと跳ねてしまう。

「熱は・・・、ないようだが・・・」
いや、下半身に大量の熱が。
・・・・・等と考えている場合ではない。

「ぐ、具合悪い訳じゃねえって・・・・、ていうか、もう仕事は終わったのかよ?」
「いや、まだ少し残ってる・・・」
「そ、そっか・・・・・、じゃ、俺はトイレにでも行ってから寝るとすっかな・・・・・」

そう言いながら不自然にならないよう気をつけて上半身を起こした。
トイレでシコるしかねえ。

「さっきビール飲みすぎちまったみたいだ。この歳でオネショはマズイしな、ははは・・・」

顔に無理矢理笑顔を貼り付けて無駄にベラベラ喋る。焦って饒舌になっているのは自分でも薄々分かっていたが、何か喋らないと居たたまれなかったというのが正直なところかも。

「じゃ、ベルナルドも早目に切り上げて・・・・・っわ・・・っ!」

膨らんだ前をそれとなく隠し、前屈みにならないように頑張ってトイレに向かおうとしたジャンの肩にベルナルドの手が掛かり、そのままベッドの上に仰向けに倒される。

「な、何すんだよ!」
「あのな、ジャン・・・・・、早目に切り上げるもなにも、あんな風に熱っぽく見つめられたら気になって仕事どころじゃないんだけど?」

自分に覆い被さったベルナルドが、そう言いながら口の端を上げてニヤリと笑った。



「ぅあっ・・・、なにすんだよ・・・・!」

股間を押さえていた手を外され、ウエストがゴムのズボンを簡単に下げられる。

「すごいな・・・・、もうこんなにトロトロじゃないか・・・・・」
「っ・・・・・」

ベルナルドの言う通り、反り勃った性器の先からは透明な液が滲み出ていた。

「なぁ、ジャン。何を考えてこんなに前を勃たせたんだ?」

言えない。言えるわけが、ない。ベルナルドの指で触られているところを思い出しただけでこんな風になってしまったなんて。
喋るもんかと固く口を結び視線を逸らす。
それを見たベルナルドが意地悪く耳元で囁いた。

「ジャン、教えろよ・・・・」
「っ・・・・・」
「言わない気か?」

フッとベルナルドが小さく笑う。

「まぁいい。大方、『犯っちまおうか』っていう俺の言葉に興奮したんだろう?俺に犯されるのを想像してこうなった。違うか?」

ううぅ・・・・・
違いません・・・
でも、恥ずかしいから返事なんかしてやるもんか。

「なぁ、俺はどうやってお前に触ってた?」
「・・・・・・・・・」
「こう・・・・か?」
「っああ・・・・っ!」

シャツの裾から指を潜り込ませたベルナルドに、胸の先端をくにくにと転がすように押し潰され、
久しぶりの甘い刺激に思わず口から嬌声が零れ出る。

「もしかして、ここをこうやって触られるのを想像していた?」
「ん、ゃ・・・あ・・・・」

ベルナルドの指が、想像していた通り、否、それ以上に淫らに動き始めた。

「はは・・・ここだけでイきそうだな・・・・」
「・・・んんぅ・・・・・、ぅ・・・ああっ・・・・・・」
胸を弄られがくがくと腰を揺らす。

「なあ、ジャン、ここだけでイけるように、・・・躾けてやろうか・・・・・?」
「しつけ・・・・って・・・・、俺は犬じゃね・・・・ぇ・・・・・、っ、いたっ・・・・・ぁああっ・・・・・・・・・っ!」

胸の突起を強い力で捩じられ、思わず悲鳴染みた声を上げる。
痛いだけか?とベルナルドが囁く。
痛い。でも痛いだけではない。固くしこった乳首を摘まれて先端を爪でかり・・・、と引っ掛かれると、
ペニスの先端がじんと痺れ蜜が溢れるのが分かる。

「そ・・・れ・・・・・、やぁ・・・・・・っ・・・・」
「やだ、じゃなくて、悦い・・・だろ?」
「ああっ・・・・、っん、あ・・・ッ」
とろりと、濃い蜜がまた鈴口から零れる。

「本当にいやらしい身体になったな・・・・・・・」
「誰の・・・せいだ・・・・よ・・・・・、エロ、オヤジ・・・・・っぁ・・・・」

嬉しそうに見下ろしてくるベルナルドに、濡れた瞳で睨み返したが、
それは彼を嬉しがらせただけに過ぎなかったらしい。


【エロオヤジ】ついでに言わせてもらうけど、と前置きしたベルナルドは、
今夜はジャンが上になってくれるか?と、所謂対面座位を要求してきた。
面と向かうのが恥ずかしすぎて、
度々お願いされても拒み続けてきた体位だ。
ベルナルドを跨いで腰を振るなんて恥ずかしすぎてとてもできそうにない。

「・・・・・やだ・・・・・・・・・・」
「そう攣れないこと言うなよ・・・。俺の上で淫らに腰を振ってるお前が見たいんだ」
「そ、そんなの・・・・・・」

できない、と口に出す前に、ベルナルドの人差し指がジャンの唇の前にそっとあてられ、
「ジャン・・・・、頼むよ・・・・」

卑怯にも甘い声でお願いする。この声に弱いのを知っているのだ。
「うぅ・・・・」
それでも渋っていると、今度は、
「もしこのお願いをジャンが聞いてくれないのなら・・・・・、さっき言った通り、このまま乳首だけでイくように躾けるけど?」
意地悪く囁かれ、かり、と爪で突起を引っ掛かれた。

「っああ・・・・・っ」
「どうする?」

ベルナルドの指は真っ赤になった乳首をコリコリ擦り合わる。

「ひっ・・・・、ゃあ・・・・・・それ・・・・・・・っやめ・・・・・・っ」

どうする?って、それは脅迫というやつなんじゃ・・・?

「ジャン・・・、乳首を弄られて悶えながらイく、お前のエロい顔を俺に見せてくれよ」

甘く掠れた声がジャンの耳元で囁く。
なななな、なんつー恥ずかしい事を仰るんんですか、このエロオヤジは・・・・・
というか、卑怯だ。
乳首だけで達するなんて醜態は絶対に見せたくないし、
そんな真剣な目で見つめられたら、もう断れない。
何より自分が我慢の限界だ。

「わ、わかった・・・よ・・・・・、オッサンはお疲れだろうから、仕方ねえ、今夜は俺が上になってやるよ・・・・・・・・・」

ジャンが涙目で陥落した言葉を吐いたのは言うまでもなく、
それを聞いたベルナルドが極上の笑みを浮かべたのも言うまでもない。





終わりですか?終わりなんですか?
こんな中途半端なところで終わりなんですかああっ!?
という方は、更に中途半端な↓へどうぞ。



























お、おいおい、ベルナルド、こりゃ一体ナンデスカ?
何って・・・?俺のカワイイ息子だが・・・、それが何か?

そ、それが何か・・・・って!かかか、かわいくないからっ!むしろ凶悪に見えるから!
ゴチャゴチャ言ってないで早く腰、落とせよ

わ、わーってるよ・・・・、つーか、うお、ガチガチだな・・・、これってもしかして疲れマラってやつ?
疲れマラ?・・・ああ、疲れていると脳が「生命の危機」と錯覚して、DNA保存の為に本能的に勃起するってあれか?はは、まあ確かに疲れてはいるが、こんなにギンギンなのはお前のせいだよ、ジャン・・・・

俺?
そう。乳首責めだけであんなにイイ声で啼くからさ、興奮しちまったんだよ

っ・・・・・・・・・
さて、と。さっきよりもっとイイ声で啼いてもらうよ

は、恥ずかしいこと言うなよ・・・・・・・・・
さ、お喋りはここまでだ。どうだ?十分解したからスンナリ入るだろう?

・・・くっ・・・・、で、でかくて・・・・・うまく・・・・・はいらね・・・・・・・・
ほら、力抜けって・・・・・・・・・・

んんっ・・・・・
っく・・・・・、いいぞ、半分飲み込んだ・・・・

ま、まだ半分・・・・・かよ・・・・・、ああ・・・・・っ・・・、っあ・・・・や・・・、なめ・・・・んな・・・・・・っ
すまんね、目の前に美味しそうな真っ赤な乳首があったものでね、つい・・・

この・・・・、オヤジが・・・・・・っはぁ・・・・ん・・・・・・
思っていた以上に・・・・、エロい顔だな・・・・

うっせ・・・・だまって・・・・・ん・・・・・ん・・・・・っ・・・・はっ・・・・
よし、全部飲み込んだな・・・・、苦しく、ないか?

だいじょう・・・ぶ・・・・・
そうか・・・、だったらジャン、好きなように動いてみせてくれ

ば、ばか・・・、できっかよ、そんな・・・・・
できるさ、ジャン、早く・・・・自分でイイとこ探して好きなだけ擦ってみろよ

こ、の・・・・、エロ・・・・オヤジ・・・・・、・・・・・っん・・・あ・・・あ・・・・あああっ・・・
っ・・・・、そうそう・・・・・・・、やればできるじゃないか・・・・

・・・く・・・そっ・・・・、・・・・・ぁあ・・・・・っ
うっ・・・、凄い・・・・締め付けだな・・・・・、はは、中、うねってるぞ

あ・・・・っ!ああっ・・・・!
ん・・・?イイ場所、見つかったか?どれ・・・・

あ、やっ、ばか・・・、う、動くな・・・・って・・・・・・・・・・っああ・・・・・っや、やめ・・・・・
くっ・・・・、ジャン、そんなに締めるな・・・・・・

や・・・・、ベル・・・・・、もう・・・・・でる・・・・・・っふ・・・・ああッ・・・・・!
くそ・・・・、俺も・・・・・・




欲求不満のジャンさんと、乳首大好きベルナルドさん@オッサン万歳♪
ベルナルドさんの香りが、加齢臭でないことを祈るばかり♪

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