パブロフの犬















後孔に呑み込ませ散々蹂躙した指を引き抜くと
ラッキードッグは不満気に腰を揺らめかせた

物欲しそうに収縮する秘孔に先走りでぬめった亀頭を宛がい
そのまま焦らすように淵をなぞる

「・・・・・・・・・・・・も・・・・・挿れ・・・・・て・・・・・」

後をひくつかせながら俺の熱棒を待ちわびる姿は
つい最近まで強気な姿勢を崩さず、俺に抗い続けた人物とは別人のように
艶やかで淫らだ




2人だけしかいない部屋
野犬にも狂犬にも嗅ぎ付けられることのない
秘密の場所



俺を止める奴は誰もいない






「・・・・・・・っん・・・・・、バ・・・・・・・・シ・・・・」

啼きすぎて掠れたラッキードッグの声が

「・・・・・・・頼む・・・・か・・・・ら・・・・・、はやく・・・・・・挿れて・・・・・・」

俺を求める




白い太腿を抱え直し腰を押し進めると

「・・・ん、ああ・・・っ・・・・・!」

待ちわびた刺激に歓喜の悲鳴を上げながら
ラッキードッグの秘孔は俺の熱塊をずぶずぶと呑み込んでいった


「っああ、・・・・・バク・・・シ・・・・・・・・・・うご・・・・・いて・・・・・・」

挿れたままわざと動かずにいると
切ない声を出しながら自ら快楽を引き出そうと、ラッキードッグの腰は揺れ始める

動いて欲しかったら何て言うんだ?
そんな視線を送ると

長い足を俺の腰に絡ませ、喘ぎすぎて掠れた声で

「・・・・・お・・・・・・ねがい・・・・・、す・・・・き・・・・・だから・・・・・擦って・・・・・・・・」

そう俺にねだる


いいだろう


甘い言葉に誘われるように内側の弱い所を中心に擦ってやると
ラッキードッグは腰を振りながら俺の下で淫らに喘いだ


「すき・・・・、バクシー・・・・・・、っんん・・・・・ああっ・・・・・っ!」


『好きだ』と口に出せば
感じる場所を存分に可愛がって達かせてくれることを
ラッキードッグは学習したのだ

「んあっ・・・、バ・・・・・シ・・・・・好き・・・・・・、ひ・・・ぁ・・・・・んっ」

うわ言のように、俺を好きだと繰り返す唇を塞ぎ
舌を挿し入れる

「んん・・・・・・っはぁ・・・・・・・ん・・・・」

喘ぐラッキードッグの舌を絡めとり、熱く柔らかい口腔を
貪ると、飲みきれなかった唾液がダラダラとの顎を伝う

「・・・・ぅ・・・・・」

唇を離し見下ろした先に映るのは淫らな表情

ここまで仕込んだのが自分だと思うと、その満足感に自然と笑みが零れる
内に挿れている熱棒を更に奥まで抉るように捻じ込みながら


「なぁなぁ、『好き』・・・じゃなくてさ、今度は・・・・・・・・・・・・・・・・てる・・・・って言えよ・・・」


苦しそうに白い喉頭を反らす耳元で囁いた





「・・・・・・・・・い・・・してる・・・・・・・・」

俺の望んだ言葉は

「・・・・・・ひぁ・・・・っ・・・・・・うぅ・・・、バク・・・・・シ・・・・・・・・・・・あ・・・・いしてる・・・・・・・」

直ぐに甘く蕩けた嬌声と共に反芻された






「・・・も・・・・・・イ・・・かせて・・・・・・・おねがい・・・・・あい・・・してる・・・・・から・・・・・・」

ラッキードッグは俺の首に手を回しながら何度も同じ言葉を繰り返し

「・・・・・・い・・・いい・・・・・、も・・・・・・と・・・・・・・こすって・・・・・・バクシ・・・・・・・、あい・・・・して・・・・・・る・・・・・・・」

最後にもう一度吐息のように呟いた後

白濁を撒き散らした















弛緩した身体を引き寄せ
快感に咽び泣いて濡れた頬をベロンと舐めたあと
下腹部に散る精液を指に掬い
ラッキードッグの目の前でそれを口に運んだけれど

何処を見ているのか
何を見ているのか
さっきまであんなに熱っぽく俺を見ていた瞳は
今は生気を失ったように虚ろで

感情の色は全くない


快感に狂っているときに言わせた言葉なんて
何の意味も成さないことは
十分分かっている
けれど
それでも聞きたかったのは
形のない不確かな何かに飢えているからなのか






バクシー

好き

愛してる







ああ、くだらねえ
本当にくだらねえ
ふざけんな
冗談じゃねえ
こんな真人間みたいなクソ感情
俺にはいらねえし
必要ねえ








そう頭の中で分かってはいても



ラッキードッグの口からまた同じ言葉を聞きたいが為に
明日も明後日も、その次もその次の日も
こいつの身体を
甘い甘い快感という名の鞭で打ちつけて苛めてしまうに違いない





















「・・・・・・い・・・いい・・・・・、も・・・・・・と・・・・・・・こすって・・・・・・バクシ・・・・・・・、あい・・・・して・・・・・・る・・・・・・・」











縋るようなその声を思い出すと

背中がぞくりと震える



あーぁ、
俺はもしかして
馬鹿になっちまったのかもしれねえな



自嘲気味に嗤ったあと

囚われたのはどちらなのだろうかと考えながら

腕の中にある細い身体を

柄にもなくぎゅっと抱き締めた




バクちゃん愛に飢える。の巻き(笑)

というか、今まで自分の事を馬鹿だと思っていなかったらしいことに驚きだ( ´艸`)ムププ


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